Classici giapponesi con furigana
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たんでき
耽溺
岩野 泡鳴
Leggi 耽溺 (たんでき) di 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.597 caratteri · 110 schermate
「子どもは子どもで、乳でも飲ましてやれ」と、無理に手渡しした。
「ほんとに、ほんとに、どんな悪魔がついたのだろう、人にこう心配ばかしさして」と、妻は僕の顔を睨む権利でもあるように、睨みつけている。
僕も、――今まで夢中になっていた女を実際通り悪く言うのは、不見識であるかのように思ったが、――それとなく分るような言葉をもって、首ッたけ惚れ込んでいるのではないことを説明し、女優問題だけは僕の事業の手初めとして確かにうまく行くように言って、安心させようとした。妻はそれをも信じなかった。
とにかく、妻は家、道具などを質入れする代りに、自分が人質に来たのだから、出来るつもりなら、帰って、僕自身で金を拵えて来いというのである。で、僕は明日ひとまず帰京することに定めた。
それにしても、今、吉弥を紹介しておく方が、僕のいなくなった跡で、妻の便利でもあろうと思ったから、――また一つには、吉弥の跡の行動を監視させておくのに都合がよかろうと思ったから――吉弥の進まないのを無理に玉をつけて、晩酌の時に呼んだ。料理は井筒屋から取った。互いに話はしても、妻は絶えず白眼を動かしている。