Classici giapponesi con furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Leggi 胚胎 (はいたい) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.077 caratteri · 55 schermate
広場をよぎって左右に道がついて居る。
一体に秋の中頃の黄色っぽい日差しで四方には何の声もしない。
幕が上ると中央から少し下手によった所に置いてある腰掛にたった一人第一の女が何をするともなしにつたの赤く光るのを見て居る。
かなり富んだらしい顔つきをして大変に目の大きい女。
深紅の着物のあさい襞を正しくつけたのをきて、白い頭巾をぴったりとつけて指にすっかり指環をはめて居る。
なかにも右の手の中指のはことに目立つ位まっさおでうす気味悪いほど大きい玉をつけた指環。
すぐ下手から第二第三の女と非番の老近侍が出て来る。
女達二人は極く注意した歩き振りでどんな時でも少し体をうかす様につまさきで歩く。
老近侍は大股にしかし気取った物ごし。
第二の女は深緑の着物と同じ形(第一の女と)の頭巾をつけ髪をかまっかく巻いて頭巾のそとに食み出させてよく光る耳飾りをする。
第三の女、第一の女と同じ色に縦に五本ほど太い組紐で飾りのついたのを着て頭巾は後の方のパッと開いたのをつける。
非番の老近侍は茶の上着を着て白と黒の縞のキッチリのズボン白い飾りのついた短靴をはいて飾りのついた剣をつるす。ふちのない上着と同色の帽子についた王家の紋章が動く毎に光る。