Classici giapponesi con furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Leggi 胚胎 (はいたい) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.077 caratteri · 55 schermate
反対の側には槍や剣。甲冑が厳めしく行列して居る。
中央には卓子が有って王の手まわりのものをのせる。
中心からかなりずれた所に燃える火をはすにうける様にして一つ長い腰掛があって上から長く重くて厚そうな毛皮をかけてある。
窓の小さいのが三つ位開いて単純な長方形のガラス越に寒そうな青白い月光の枯れ果てた果樹園を照らしてはるかに城壁が真黒に見える。
長椅子からよっぽどはなれた所に青銅製の思い切って背の高いそして棒の様な台の上に杯の様な油皿のついた燈火を置いて魚油を用うるので細い燈心から立つ黄色い焔の消えそうなほどチラチラする事が多くうすい油烟が絶えず立つ。すべてよっぽど更けた夜の様子。
幕が上ると王と守役を勤めた老人が長椅子に一緒に腰かけて居る。
王は冠をつけず寝間着の様な袖口の極くゆるい、長から下まで一つづきの深緑の着付。
手に沢山指環をはめる。少し疲れたらしい眼色とわだかまりのある眉の様子。
老人、もう九十以上の年で髪も眉も皆白くてつやつやしいおだやかな様子で真白な毛のついた足一っぱいの上着をつけて首から小さい銀の十字架をつるす。
王の親の様な心持で只やたらに可愛と云う気持。