Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しぜんのめぐみ
自然の恵み
中谷 宇吉郎
Leggi 自然の恵み (しぜんのめぐみ) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9154 caratteri · 19 schermate
そういうふうにいうとすぐ、感嘆するだけでは、科学的でないというような抗議がでるが、それはまちがいである。顕微鏡写真で形を知ったり、本を読んで分類の名前をおぼえたりすることよりも、自分の眼で一片の雪の結晶を見つめ、自然の持っている美しさと調和とに眼を開くことの方が、ずっと科学的である。非科学の代表は、自分のすぐ眼の前にある自然の巧みを見ないで、むやみと名前や理論などだけを言葉でおぼえることである。
冬になると、よくいろいろな人から、雪の結晶の易しい観察法を教えてくれといわれる。その答はきわめて簡単である。「腕を曲げて、外套の袖にのっている雪をごらんなさい」と、これだけである。もっとも本州では、北陸地方や東北地方などでも、ひるの間は、一寸観察が困難である。雪が降っている時は、案外気温はあたたかい。特にひるのうちだと、気温が零度以上の場合が多い。せいぜい寒くても、零下二度とか三度とかいう程度である。その程度の寒さでは、外套の袖はたいてい零度以上になっているので、すぐとけてしまう。それよりも厄介なことは、雪の結晶自身が、地表にとどくまでに、一部分既にとけてしまっていることである。