Classici giapponesi con furigana
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じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
Leggi 自由人 (じゆうじん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.030 caratteri · 139 schermate
」
「また、菅原の空想が始まったね。」
「君達はいったい、空想力が足りない。もっと空想を逞しゅうすることだ。」
「それもよかろう。」
「じゃあ、乾杯。」
「私も賛成だ。」と北村が突然叫んだ。「空想力のために、乾杯。」
立ち上って、グラスを干すと、眼がくらんだ気持ちで、ふらふらとよろけてしまった。
獣の唸り声がしていた。眼を開くと、風の音だった。
女がしょんぼり坐っていた。見つめていると、にっこり笑った。
はっと思い出した。羽衣だ。
「ああ、君か。」
「誰だか、分って。」
「分るさ。天の羽衣。」
「渾名はいや。本当の名を言ってね。」
「言ってやるとも。喜代香、喜代香、喜代香……。」
「もういい。嬉しいわ。」
眼をつぶると、獣の唸り声が起った。
「お冷、あがりますか。」
水を一口飲んだが、まずい。
「あれ……ウォートカ……なかったかい。」
「まだあがるの。毒よ。」
「ちょっと垂らすだけだ。」
コップの水にウォートカを垂らすと、氷のような味になった。また垂らした。何度も垂らした。瓶の底には少ししか残っていなかった。コップの水を飲み干して、全部あけた。
「これでいいでしょう。あちらへ行きましょうよ。