Classici giapponesi con furigana
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じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
Leggi 自由人 (じゆうじん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.030 caratteri · 139 schermate
いいかい。」
順一はコリントにかかった。
八重子はそっと千重子に囁いた。
「何のことだったの。」
千重子は黙っている。
「わたし、分ったわ。菅原さんのことでしょう。」
千重子は頷いた。
「帰っていらしたの。」
千重子は頷いた。
「あら、そう。」八重子は大きな声をした。「旅から帰っていらしたの。」
順一が振り向いた。
「誰が帰って来たんだい。」
「菅原さんよ。旅に出たっきり、あんまり長びくから、みんな、心配していたところなの。帰っていらしたんですって。」
「なあんだ。旅に出た者は、帰って来るにきまってるじゃないか。十万億土の旅じゃあるまいし、それで、どうしたんだい。」
「それだけよ。」
「呆れた人たちだ。それだけの電話か。」
順一はまたコリントにかかったが、ふと、その手を休めた。
「もっとも、北村の小父さんは子供っぽいところがあるね。画家はいったいに子供っぽいものだが。あれで、も少し勿体ぶらなくて、子供っぽさに徹するといいんだがね。やはり成年者だよ。」
八重子は頓狂な円い眼付をした。
「成年にきまってるわ。もう四十と幾つかでしょう。」
「困るねえ。一々説明をつけなくちゃ、話が通じやしない。