Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
Leggi 自由人 (じゆうじん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.030 caratteri · 139 schermate
「こちらから伺うつもりだったんです。あちら、もう宜しいんですか。」
北村は席について、勧められるまま猪口を手にした。なにか腑に落ちない気持ちだ。
「一体どうしたというんだい。いつ旅行から帰って来たのかい。」
帰るといえば、北村の家より外にない。
菅原は微笑した。
「これから帰るところですよ。然し、この雨だから明日にしましょう。」
「なに、家へはどうでもいいが、東京にはいつ帰って来たのかね。」
「二三日前でしょうか。疲れていたものだから、少し静養したんです。」
須田がくすくす笑った。――彼は社の用で、急ぎの画稿を北村のところへ頼みに行った。北村は不在だった。菅原が旅から帰ってることを聞いていたので、北村の奥さんに尋ねると、まだ帰らないとの返事。少し不審になって、菅原の以前の居所の紹興へ、雨の中をわざわざ訪れていった。菅原はいた。二三日、ほんとに寝たっきりで暮したというのである。少し退屈になったから、碁でもうとうとここへ引っぱって来られた。すると、北村がいることが分った。
「先生、急いでお願いしたいんです。」と須田は改めて画稿のことを頼んだ。
用件をすまして須田が帰りかけるのを、菅原は引きとめた。