Classici giapponesi con furigana
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じがぞう
自画像
黒島 伝治
Leggi 自画像 (じがぞう) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2164 caratteri · 5 schermate
尻からげをして、帯には肥料問屋のシルシを染めこんだ手拭をばさげて居る。どんなことを喋って居るか、それは、ちょっと諸君が傍へ近よって耳を傾けても分らんかもしれん。──小豆島の言葉をそのまままる出しに使っとる。彼に云わせりゃ、なんにも意識して使って居るんではない。笑われてもひとりでに出て来るから仕ようがない。
それだのに、やつは、町の者のように華やかな生活をしてみたいと思っているからおかしい。野心も持っとるし、小心でもある。こいつくらい他人のキタないところをいつもかつもさぐっている奴は少ないであろう。自分のキタないところはまるで棚にあげて人が集って話をして居っても、あんまり口を出さずに、じいっとうしろの方から、人のアラをさがして見て居るような奴だ。おそらく、いつまで生きて居っても、人間と生活の美しい方面は見ることが出来ず、いつも悪い醜い方面ばかりを見ておこったり、不平を云ったり、にや/\笑ったりして、陰鬱な面をしているだろう。かげでぶつ/\云っていず、自分からさきに出て、喋くりもし、みえを切ったり、華々しく腕を振りまわしたりやってみればいゝのだ。誰もさまたげやしない。