Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はですがたまんねんわかしゅ

艶容万年若衆

三上 於菟吉

Leggi 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.800 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

「何を兄さん縁起のわるい」

「幸福なればそれでよし」

兄人は急に鋭い眼付をして、物凄い調子で呟きました。

「わしが此れ程愛しがっているお春めを、もし不幸者にする奴があったら、その時は承知が出来ぬわ。こりゃ、お春、万一その若殿とやらが、其方に邪慳な目を見せたら、屹度、わしが敵をとる」

丁度着更えをすましたお春は、吃驚したように兄人に擦り寄って、

「なぜ兄さんそのように恐しい事を仰言います。あの方は決して其麼お方じゃない……」

「まあまあそのうちに解るわい」

其時誰やら訪れて来ました。

「申し、お春どの、湯島からお迎えにまいりました」

「おや。駕籠屋さんかえ」

とお春はいそいそ立上り、

「今すぐ行くぞえなあ」

「今宵は若殿にお連衆があるそうで、一人舞の御用意をなされて来てとのことですからそのお積りに願います」

と潜戸を開けて使が言い添えるのです。

「そんなら母さん其所にある、衣裳筐をとっておくれ」

お春はそれを駕籠屋に渡し、

「それでは兄さん、行ってくるぞえ」

「わしはすぐ船へ帰るゆえ、それでは、これがしばしの別れじゃ」

「どうぞ身体を大事にして、あまり大酒などしやんな。な、兄さん」