Classici giapponesi con furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Leggi 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) di 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.254 caratteri · 226 schermate
たのでござります。この次に御参府の節には、きっとお約束を果しますが、しかし、たっての御所望ならば、書院にて御覧に入れよとのことでござりますが……。」
若狭守が箱の蓋に持ち添えた懸物は、長年の間三斎が夢にも忘れ得なかった虚堂禅師の墨蹟だった。彼が一言所望さえしたなら、その場で直に天下一の禅師の風格に接することが出来るはずだった。実を言えば、彼はもう年をとり過ぎていた。どんな事があって、次の年の参府が出来なくなるかも知れなかった。それを思えば、彼は今生の思い出としても、飽かずその懸物に見入りたかった。彼は思わず、
「しからば、お言葉にあまえまして……。」
と言おうとして、急に口を噤んだ。
そんなことが言われるべき義理はなかった。かたい約束に背いてまでも、彼の息災を祈ってくれる若い大納言の心遣いを思えば、そんなことは※(「口+愛」、第3水準1-15-23)気にも出せるわけではなかった。実際大納言の誠心は身に沁みてありがたかった。その心遣いの細かさの前には、懸物を見る機会が、一年遅れようとも、二年遅れようとも、よしまた百年遅れようとも、そんなことを詮議立することは、とても恥かしくて出来なかった。