Classici giapponesi con furigana
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はなとにんげんのはなし
花と人間の話
小川 未明
Leggi 花と人間の話 (はなとにんげんのはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3756 caratteri · 8 schermate
金持ちは、家へ持っていって二、三日は、飽かず、その花をながめていましたが、そのうちに、だんだん青々とした葉が、弱って、花がしおれてきました。金持ちは、水をやったり、肥料をやったり、日に当てたりしましたが、花は、小さなときから、親しく、慣れた、おじいさんの手を離れてしまったので、万事調子が変わったとみえて、しだいに、いけなくなってしまったのです。
「また、そのうちに、常夏が見つからぬものでない。見つかったら、いくら高くても、買ってくることにしよう。」といって、金持ちは、だんだん弱ってゆく、花を振り向きもせず、庭さきへ投げ出しておきました。
あわれなおじいさんは、その後も、花のことを思い出していました。
「あの常夏は、どうなったろう?」といって、さびしがりました。
そのうちに、おじいさんは病気にかかりました。おばあさんは、はじめて、あのとき、常夏を金持ちに売らなければよかったと悟ったのであります。なぜならおじいさんは、なぐさめられるものがなく、その後は、さびしそうに見られたからです。
おばあさんは、金持ちが、なんとなくうらめしくなりました。自分たちの幸福を奪っていったようにさえ思われたのでした。