Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
そしたら、もう浜尾を出て、彦島の山下組に居るちゅうことを知って、今日、どうしても逢わせてくれ、といいなさる」
「ごめんを蒙りたいですなあ」
「馬鹿なことをいうなよ。罰が当るぞ。今売り出しの吉田親分が、名ざしで逢いたい、……いや、うちの親方に向かって、逢わせてくれ、というて、頼みなさるなんて、冥利に尽きるじゃないか。きっと、子分に欲しいんじゃよ」
「玉井にも、意見を聞いてみます」
「なんの意見を聞く?」
「玉井が、逢うというか、どうか?……」
「変なことばっかりいう奴じゃなあ。吉田親分が逢いたいといいなさって、うちの親方もよろこんで、お目通りさせます、と約束したことに、逢うも逢わんもあるもんか。……ええな、玉井を見つけて、いうとけよ。――今夜、吉田親分が河豚を御馳走して下さるそうじゃから、四時までに、親方の家の裏口から入って来い、……ってな」
色黒で、せっかちの助役は、そういい残して、すたすたと、詰所の方へ引っかえして行った。
新之助は、当惑した顔つきで、かたわらのマンをかえりみた。
「弱ったなあ。……おマンさん、どうしようか?」
「止めなさいよ。つまらん。金五郎さんだって、きっと、行くといわないにきまっとるわ」