Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate

Aozora Bunko

俺だって、焼討ちに加わりたいくらいじゃよ」

「今日の用件というのは、そのことですか?」

「まさか、なんぼ腹が立ったとて、東京まで、焼討ちの加勢に行くわけにゃいかん。実はな、東京も大事じゃが、こっちにも、大事が出来かかっとる。そのことで、来て貰うた。明日、郵船のパナマ丸が入港する。荷物炭を千トンも積みこまねばならぬ大仕事じゃ。これは、聯合組の縄張りで、永田組が番に当っとるんじゃが、どうも、友田喜造の一派が、横取りしようという企らみをしとるらしい。「ドテラ婆」の子分が、現場に乗りこんで来るかも知れん、という噂がある。無茶は通らん筈じゃけど、無法者揃いじゃけ、どんな横車を押すかわからん。こんなとき、玉井が居りゃあ、なんの心配もないが、どうしたのか、まだ、帰って来んし……」

「親分さん、すみません」マンは、肩のちぢむ思いだった。「でも、永田の親方もあんまりですわ。親方が帰らんもんで、親方思いのうちのが引きずられて……」

「永田は、一昨日の晩、帰った。玉井のことを聞いてみたが、知らんというんじゃ」

マンは、心臓が、ひっくりかえったようだった。どきどきと、はげしく動悸が打って来た。