Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
玉井、すぐに、永田の若い衆全部を引きつれて、この場から退散せえ。このパナマ丸の荷役は、ちゃあんと、こっちでやる約束が出来ちょる。それを分取りしようなんて、横着にも程がある。さっさと、引っこめ」
「約束?……誰と?……」
「お前の親方の、永田杢次とよ」
金五郎は、せせら笑って、
「奇妙なことを聞くもんですなあ。他人が出鱈目の約束するなら、そんなこともあろうかと思うが、自分の大切な仕事を、本人の永田親方が、なんで、他人に譲ったりなんかしますか? 気でも違わんかぎり……」
「ワッハッハッハッ、永田が狂人ちゅうこと、子分の癖に、気がつかんとか。玉井、お前を贔屓にしとる永田が、お前たちを売っとるんじゃよ」
「そんな途轍もない因縁をつけても、誰も、ほんとうに、する者はない。正当な仕事の邪魔をしたりせんで、ともかく、引き取って下さい」
「ワッハッハッハッ」
と、角助は、また、哄笑した。いかにも、会心そうである。
敵味方の視線が、鋭く、二人に、集中している。
「玉井、引き取らにゃならんのは、そっちじゃぞ。いくらいうても、おれを信用すまいから、証拠を見せてやる」
角助は、腹掛けの丼を探って、一枚の紙片を取りだした。