Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
、道具番の清七、新谷勝太郎、城三次、などの若い連中が「玉井組」の半纏姿で、血相変えてあらわれたので、暴漢たちは、たじたじとなった。急を聞いて、数名の巡査がやって来た。逃げ腰になっているところだったので、江崎の子分たちは、こそこそと、群衆をかきわけて、消えてしまった。
金五郎は、桜の木から、降りて来た。にこにこしている。
一幕終ったので、見物も散った。
「どうも、ありがとうございました。おかげで、助かりました」
金物商組合の幹部らしい中老人が、金五郎に、礼を述べた。
金五郎は、乱れた着物をつくろいながら、妙に、気恥かしげに、照れた様子で、
「なんの、かえって、御心配かけて、……もう大丈夫です。巡査さんが来ましたから。……失礼します」
子分たちをうながして、逃げるように、足早に、去って行った。
その後姿を、いつまでも、つぶらな眼を凝結させて、眺めている一人の青年があった。まだ二十歳を出ないらしい、少年といった方がよい、頬のふっくらとした若者である。火のような眸は、金五郎に釘づけにされ、なにか、心にうなずくように、しきりと、こっくりこっくりをしていた。
「安さん、なにぼんやりしとるとかい? 花見のやりなおしじゃ。