Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
あんたの気持、あたしには、ちゃあんと、わかっとる。要之助さんとの縁組なんて、あんたには無断で定めたことやし、……第一、あんな、にやけ男、あたし、大きらい。良ッちゃんが、あんな男の嫁さんになるかと、思うただけで、背中がゾコゾコッとするわ。蜈蚣と、蚯蚓と、毛虫とが、一緒に襟元に飛びこんだみたいよ。おう、気色が悪る。……良ッちゃん、あんな男に、指一本でも、触れさせるな」
蓮ッ葉な伝法調で、光三は、命令を降すように、いうのだった。
光丸は、うつむいて、道に散る雨の雫ばかり、見て歩いた。一重瞼の澄んだ眼に、うっすらと涙がたまっている。
「友田喜造さんが、仲介することになっとるらしいのね。あたしたち、政治のことなんて、さっぱり、わからんけど、どうして、あんなに、政党政党って、いうのか知らん?――民政党に非ずんば、人に非ず。……なんて、滅茶な話さ。人に非ずかなんか知らんけど、若松じゃあ、民政党に入らんことには、商売ひとつ、満足に出来やせん。料理屋組合でも、みんな民政党。うちのお父さんも、民政党。吉田親分さんの鼻息ばっかり、うかごうとる。阿呆らし。……な、良ッちゃんも、そう、思うやろ?」