Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
「ええ」
「今度の選挙には、原田君も、また、中立団から立候補する。二度出て、二度とも落選しとるけ、今度はなんとかして当選させたい。あんな変骨屋が、市会に出にゃいかんとじゃ。……勝則、おれの方はええけ、原田君へ、馬力をかけて、応援してやってくれや」
「そうしましょう」
伝馬船は、水上警察署の前を過ぎた。
聯合組前の岸壁に、船をつないで上った。
事務所には、まだ、明かりがついている。七八人の人影が、なにやら、あわただしげに、うごめき、その中に、新谷勝太郎の姿も見えた。
金五郎は、まっすぐに、玄関へ歩いて行った。
「夜業な?」
「オヤジ」と、長身の新谷が、緊張した面持で近づいて来た。「奇妙なことが起ったですよ」
「なんごと?」
「先刻、……そうそう、オヤジが魚取りに漕ぎだしてから、間もなく、パナマ丸が入港して来たとです」
「中ノ島のすこし先で、すれちごうたよ」
「あれは、入港次第、徹夜で、三菱の荷物炭を積みこむ打ち合わせになっとったもんじゃけ、わたしは先番の三崎組の札を掛けた。三崎の若い衆も出て来て、浮標にかかるのを待って、段取りしようとした。そしたら、オヤジ、三菱の甲板番が――これは、共働組でやることになっとる。