Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
と、呼びとめた。そして、部下たちに命令を降した。
「これから先の見せしめに、ちいと、痛い目にあわせちょけ」
その言葉で、腕のむずむずしていた無頼漢たちは、勝則に殴りかかって来た。
逃げようとしたが、組みつかれた。その男を投げたおすと、はげしく棒切で脛を払われた。足が折れたようだった。たおれた。敵は馬乗りになって、乱打しようとする。渾身の力をふるって、はね起きると、相手を前後左右に投げ飛ばした。しかし、うすい光の中に、短い白刃が何本もきらめくのを見たと思った瞬間、左股に、熱い火のようなはげしい疼痛を感じた。
「殺すな」
と、誰かの声がした。
同時に、暴漢たちは、明かりのない劇場裏の奥へ、一散に消えた。
地面に膝をつき、歯を食いしばっている勝則の耳に、舞台から流れて来る三味と鼓の音が、夢幻の世界からの音楽のように、遠く聞かれた。
マンは、日若座を出た。
「温習会」を、聯合組が、家族同伴で総見するというので、金五郎にすすめられるまま、見物に来たのであるが、「清元・夕立」の幕が閉まると、俄かにこれ以上、観る興味をうしなった。あとで考えてみると、それとはっきり意識しなかったけれども、光丸の踊りが、というより、踊る光丸が見たかったのかも知れない。