Classici giapponesi con furigana
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
Leggi 花火・来訪者 他十一篇 (あぢさい) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.046 caratteri · 104 schermate
下谷のお化新道で君香といって居りました。旦那の御屋敷へ御けいこに上って御酒をいただいた帰りなんぞに逢引をした事が御在ました。その時分には、アノ、旦那もたしか御存じの通り、新橋に丸次という色がありましたが、しかし何をいうにも血気ざかり、いくら向からやんや言われても、いやに姉さんぶった年上の女一人、後生大事に守っちゃいられません。御贔屓の御座敷や何かで、不時の収入がありますと、内所で処かまわず安い芸者を買い散らしたもんで御在ます。一人きまったのがあって、それで方々遊び歩くのは、まず屋台店の立喰という格で、また別なもんで御在ます。ネエ、先生。はじめて湯島天神下の×××で君香を買ったのもそんなわけで御在ます。何しろ十時頃に上って十二時過には家へ帰っていようというんですから、女のよしあしなんぞ択好みしちゃ居られません。何でも早く来るやつをと、時計を見ながら、時によると、×の来ない中から仕度をさせ、腹ばいになって巻烟草をふかし、今晩はといって手をつくやつを、すぐに取つかまえるというような乱暴なまねをした事もあります。その晩はまずそういった調子です。暫くして座敷へ来たのを見ると思ったよりは上玉でした。