Classici giapponesi con furigana
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
Leggi 花火・来訪者 他十一篇 (あぢさい) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.046 caratteri · 104 schermate
思出すと今でもぞっといたします。ところが、わたしよりも一足先に殺した奴があったんで、わたしは無事で助かりました。わたしの名前は好塩梅に出ませんでしたが、その事は葭町の芸者殺しというんで新聞にも出ました。下谷から葭町へ住替をさせたのは、わたしが女から頼まれてやった事で、その訳はこの女には〆蔵という新内の流しがついていました。地体浮気で男にほれっぽい女とは知らないから、わたしも始めての晩、御用さえ済めば別にはなしのある訳もなし、急いで帰ろうとすると、「兄さん、お願いだから、もう一度お目にかからせてね。」と×××に憂のきく淋しい眼元。袖にすがっていきなり泣落しと来たんだから、こたえられません。全体座敷で口数をきかない女にかぎって×へ廻ってから殺文句を言うもんです。それから通い出して丁度一月ばかり。逢った度数で申そうなら七、八遍というところ。お互に気心が知れ合って、すっかり打解ながら、まだどこやらに遠慮があって、お互にわるく思われまい。愛想をつかされまいという心配が残っている。惚れた同志の一番楽しい絶頂です。君香はきかれもしないのに、子供の時からいろいろと身の上ばなしをした末に、新内語の〆蔵との馴れそめを打明け、あの人はお酒がよくないし、手慰みもすきだし、万一の事でもあると困るから、体好く切れたい。