Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めばえ

芽生

宮本 百合子

Leggi 芽生 (めばえ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 40.924 caratteri · 81 schermate

Aozora Bunko

十七八の年頃で、同じ位の年でネ、どっちもきれいなんです。一人は、洗髪にうっすり御化粧をして、しぼりの着物に白い帯をしめて……も一人は大模様の浴衣がけで同じ帯をしめてたんですが、着物の色の顔にうつりのよかった事ったら、たまらないほどだったんで、とうとう我まんできずにその女のとこに行って、『書かして呉れませんか』ってたのんだんです、そうするとマア、思いがけなく『エエ、ようござんすとも、こんなおたふくで御気に入りゃあ』って云ったもんで家から、場所から――御丁寧に道順まできいたんです。新橋のネ、橋の一寸わきの芸者なんですよ、マア、その晩私がうれしかった事、一晩中ねられやしませんでしたよ、ほんとうに……」

「マア、それまででにげられるんなんかって……抱え主が苦情でも入れたんでしょう?」

「そうなんです、それから翌日、ホラ、あの二百十日前に荒れた事がありましたっけネエ、あの日に絹から筆から硯まで抱えて、新橋くんだりまで絹をぬらすまいぬらすまいとして出かけてその家に行ったら……始めは居ますって云って、あとから居ないって云うんでしょう、いつかえるったってあいまいの事ばっかり云ってらちがあかないんです。