Classici giapponesi con furigana
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めばえ
芽生
宮本 百合子
Leggi 芽生 (めばえ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 40.924 caratteri · 81 schermate
そして自分を忘れて細い糸からもれて来る音にたましいをうばわれて居るその人のまっくろな眉を見つめた。
まどから見おろす庭の萩ショッキがうちきらしくうなだれてこまっかい樫の葉一枚一枚のふちが秋の日に黄金色にかがやいて居る。しずかだ。
二つの心
二つの人間はピッタリと並んで歩いて居る。その後に長く引いて居る影もその間にすきのないほどくっついて居る。
女同志でおない年でおついの着物で――
顔と髪の長さの違うばかりである。
二人は御墓の間を歩いて居る。
かたっ方の心は、
「何と云う御線香のにおいはいいんだろう、そして又この静かさといったら、こうやって歩くのにほんとうにふさわしい」斯う思って居る。「おおいやらしい、こんな所は早く通りすぎちゃわなくっては、あの沢山の墓の並んで居る様子といったら」
も一つ心は斯う思ってるっていう事をだまったまんまでも一つの心が見ぬいて居る。
二つの心のまるではなればなれな事を考えて居ながら、それで居ていかにも仲よさそうにして歩いて居る。こうした気持をもって居る一人は私、も一人はおけいちゃんである。
「私もうこんなとこいやだ、どっかもっとにぎやかなとこへ行かなくっちゃあ」