Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めばえ

芽生

宮本 百合子

Leggi 芽生 (めばえ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 40.924 caratteri · 81 schermate

Aozora Bunko

ひとりでに命の絶える時が近づいた様に男がもの首はほそくなって居る。

この頃

私はこの頃こんな事を思ってます。大した事ではもとよりなく何にも新しい事でもありゃあしませんが、この頃になって私の心に起った事というだけなんです。

私のまだほんとうの小っぽけな頃はマアどんなに自分が女だという事を情なく思って居た事でしょう。本を一つよめば女だということがうらめしく思われるし、話一つきいたって女というものに生れたのをどんなに情なく思ったでしょう。男でありたい、あの鉄で張りつめた様な強い胸をもった……斯う思って私は髪を切っちまおうとさえ思ったほどですもの。

男でありたい――斯う思ってマアどれ位私は苦しいいやな思いをしたか――

私は自分が女に生れたという不平さに訳もなく女というものをいやに思って悪しざまに云って、自分の女というのを忘れたいとして居ました。そういう時は随分長い間つづいて居ました。女がいやだと云ったって年は立ちますもの。私の指の先には段々ふくらみが出来、うでの白さがまして行きました。そして私は今の年になったんです。今の私の年になってから急にまるであべこべに私は自分が女だった事を割合に感謝する様になりました。