Classici giapponesi con furigana
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クーリーがしらのひょうじょう
苦力頭の表情
里村 欣三
Leggi 苦力頭の表情 (クーリーがしらのひょうじょう) di 里村 欣三 (さとむらきんぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8583 caratteri · 18 schermate
背中の子供が人の気配に、火のように泣き出した。おまき婆は堪まりかねて、子供のくるまったねんねこを擦ろうとして女の頸に触った。おまき婆はぞっと縮み上った! 女が氷のように冷たくなっていたからだ。
背中の子は俺だった。どうして俺が助かったものか? 母親が凍死したのであるとすれば、俺も一緒に死んでいなければならない筈だが…………
俺はお牧を母として育った。お牧の亭主は幸四郎という百姓だった。
俺が物心ついた頃、村の餓鬼が俺を「乞食の子」と呼んだ。俺は何よりもそれが悲しかった。泣いてその訳を母にせがんだ。母は隠しおえるものでないと知ってか、何時もとは違った正しい容子で、
お前のおふくろは確かに地蔵堂の縁の下で死んだのじゃが、どうしてどうして乞食どころかえ、放疲れこそはあったが若けえ立派な嫁御であったぞえ。着ているもんでも、こがいな田舎では見られない綺麗な衣裳をつけえとったがのう。どこかの旦那衆の嫁御に違えねえのだが、何処の誰れであるかどがいしても知れなんだ。さぞ親御や旦那は捜していられるであろうが、それにお前という立派な男の子もあったのじゃけに――
と涙ながらに打ち明けた。