Classici giapponesi con furigana
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たけをたずねる
茸をたずねる
飯田 蛇笏
Leggi 茸をたずねる (たけをたずねる) di 飯田 蛇笏 (いいだだこつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7193 caratteri · 15 schermate
そうして晩秋に生まるる茸だけしっかりした形を保って中々腐れようとしない。夏季に生ずる茸はもとより初秋にかけて生ずるものは、質もやや脆くすぐに腐敗し易いのに反し、晩秋の茸は霜を戴いて猶食し得るものが多い。初茸、シメジ、獅子茸の類は初秋のものに属し、椎茸は仲秋(椎茸は総じて秋季に生ずるものにめざましいものは少く、却って春季に生ずるものを尊ぶ)に生じ、松茸、猪の鼻、舞茸、玉茸の類は仲秋から晩秋にかけて多いようである。
峰の茸を採り終えて、さてこんな場合私の眼を欣ばしめるものは、渓谷深く生い立った松の樹幹とそうして其の葉の色彩である。何の支障するものなく自然に極めて自由に生い育った彼は、その樹幹の茶褐色の濃さ、その葉の緑青の濃さ艶々しさ、吹き起る微風と共にあたりに仙気がむらがって見える。時とすると遥かの山肩に居た白雲が次第々々に動き移って、忽ちの間にその展望を没し去ることなどもある。私はいつの間にか白雲中の人となり終っている。身に近い栗の木、榛の木などの幹にも枝にも綿のように垂れ下った猿麻がしろじろと見ゆるばかりである。長く下ったものは一尺余りもある。手近の杜松の枝などから毟り取って見ると、すぐに其処へ捨てようと云う気になれない。