Classici giapponesi con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate
」
「よう御存じでござりますの。」
「まだ俗の中に知っています。そこで鎌倉を見物にも及ばず、東海道の本筋へ出ようという考えじゃったが、早や遅い。
修業が足りんで、樹下、石上、野宿も辛し、」
と打微笑み、
「鎌倉まで行きましょうよ。」
「それはそれは、御不都合な、つい話に実が入りまして、まあ、とんだ御足を留めましてござります。」
「いや、どういたして、忝い。私は尊いお説教を聴問したような心持じゃ。
何、嘘ではありません。
見なさる通り、行脚とは言いながら、気散じの旅の面白さ。蝶々蜻蛉の道連には墨染の法衣の袖の、発心の涙が乾いて、おのずから果敢ない浮世の露も忘れる。
いつとなく、仏の御名を唱えるのにも遠ざかって、前刻も、お前ね。
実はここに来しなであった。秋谷明神と云う、その森の中の石段の下を通って、日向の麦畠へ差懸ると、この辺には余り見懸けぬ、十八九の色白な娘が一人、めりんす友染の襷懸け、手拭を冠って畑に出ている。
歩行きながら振返って、何か、ここらにおもしろい事もないか、と徒口半分、檜笠の下から頤を出して尋ねるとね。
はい、浪打際に子産石と云うのがござんす。