Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate

Aozora Bunko

もろいの、何の、ぼろぼろと朽木のようにその満月が崩れると、葉末の露と一つになって、棟の勾配を辷り落ちて、消えたは可いが、ぽたりぽたり雫がし出した。頸と言わず、肩と言わず、降りかかって来ましたが、手を当てる、とべとりとして粘る。嗅いでみると、いや、貴僧、悪甘い匂と言ったら。

夜深しに汗ばんで、蒸々して、咽喉の乾いた処へ、その匂い。血腥いより堪りかねて、縁側を開けて、私が一番に庭へ出ると、皆も跣足で飛下りた。

驚いたのは、もう夜が明けていたことです。山の巓の方は蒼くなって、麓へ靄が白んでいました。

不思議な処へ、思いがけない景色を見て、和蘭陀へ流された、と云うのがあるし、堪らない、まず行燈をつけ直せ、と怒鳴ったのが居る。

屋根のその辺だ、と思う、西瓜のあとには、烏が居て、コトコトと嘴を鳴らし、短夜の明けた広縁には、ぞろぞろ夥しい、褐色の黒いのと、松虫鈴虫のようなのが、うようよして、ざっと障子へ駆上って消えましたが、西瓜の核が化ったんですって。

連中は、ふらふらと二日酔いのような工合で、ぼんやり黒門を出て、川べりに帰りました。

橋の処で、杭にかかって、ぶかぶか浮いた真蒼な西瓜を見て、それから夢中で、遁げたそうです。