Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あらいそのきょうみ

荒磯の興味

佐藤 惣之助

Leggi 荒磯の興味 (あらいそのきょうみ) di 佐藤 惣之助 (さとうそうのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3703 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

殊に二日、三日となると、磯に馴れ、石ころと岩の道も苦にならなくなって、原始人のような感覚になってくる、魚のあたり、その日の調子というものが解ってくる、海にも二三度落ちる、脛も怪我する、潮と風の工合もよく解ってくるとなると、自分というものが、いつの間にかその大きい自然の原理と一つになって生きていることを知る、そして殺伐な気分というものも常識になって、新鮮無類な魚族の七色の光に眩惑されるようになり、野人のような食欲さえ湧いてくるのである。それは少しく誇張であるとしても、この忙しい世界にいて、こうして釣っていられるのだけでも有難く、こよなき法悦がやって来るのである。

友人とゆくなら二人で、もし妻君を伴えば岩蔭に待たして、釣った魚を焼いて食事するとか、いろいろの方法もある。更に疲れたら岩に眠る、川では風邪を引くが、海では絶対といっていいほど、風邪を引かない。そして塩分の強い空気にぬれて、肺を新らしくし、縦横無尽に活躍してくると、いかなる人でも、その精神は子供か原始人のようになる。そしてよく疲れて一日や二日は夢のように過ぎてしまうものである。

こうして私は、冬も温い南方の荒磯へ行って遊んでくる。