Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はなばなしきしゅんかん

華々しき瞬間

久坂 葉子

Leggi 華々しき瞬間 (はなばなしきしゅんかん) di 久坂 葉子 (くさかようこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.114 caratteri · 92 schermate

Aozora Bunko

二人は横丁のバーへはいった。

「ひろちゃん、居るかい」

中からばたばたと草履をならして出てきたのほ、色白のあごの線の美しい娘。小紋の御召しが似合っている。

「まあ、けんさん、ひどいおみかぎり」

隅のソファへ彼はどっかりこしかけた。南原杉子もその隣にすわる。

「この女史、ジャズシンガーだよ」

南原杉子は、マッチの火をちかづけてくれるその娘ににっこり笑った。

「おビールだっか」

娘がスタンドの方へゆく。御客は一組。スタンドの中で、マダムは愛想わらいをふりまいている。

「ひろちゃん、どうだ」

「いいわね。大阪に珍しいわ、だらだらぐにゃにゃした女性ばかりですものね」

「いいだろう」

「もう少し観察してから、アダナつけるわ」

ひろちゃんを相手に、二人はのんだり喋ったりした。大した話ではない。けれど、二人の親密度をました。

「あなたはスポットガールの何に魅かれるわけなの?」

腕をくんで、少しさびた通りを歩いている時、南原杉子は蓬莱建介に問うた。スポットガールとは、彼女が先刻、ひろちゃんにささげた愛称である。たった一つの点。決して線がそれにつながってないという意味。蓬莱建介は、何のことだかわからないが、彼女のつけたアダナの音がよいと云った。