Classici giapponesi con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Leggi 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) di 小山 清 (こやまきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.741 caratteri · 486 schermate
『あるべきところにあるものがないって顔だ。』『年中虱が絶えないって感じじゃないか。』『あれでよく今日まで生きて来られたものだ。おてんとさまと米の飯はついて廻るというが、なるほどねえ。』あまりひどいのは公開を憚るが、ともかく八方塞がり、四面楚歌といった形で、これじゃ噂の本尊は幾つくしゃみをしても追いつくまいと思われるのだが、すると突如その群の中から、『いや、僕はそう思わない、あの男にだっていいところがあるよ。』ために座が白らけてしまうのもかまわずに云い放つ人がいるんだ。その人が文学者だ。」
彼女は腑に落ちぬ、もどかしい面持で、「なにやら解るような気もしますが、やはりその弱者の友とでもいう、そんな意味の、」
私も云いようなく不機嫌である。不本意だが、こんなところだ。私には他にどんな巧いことも云えぬ。これさえ猿真似、一合のものを一升に見せかけようとする手際だけのものかも知れぬ。しかし私としては頼りたい気持もあるのだ。私は疚しい男なのだ。私には事実四面楚歌の声が聞える。けれどもまた私のために「いや、僕はそう思わない。」誰かが絶えずそう云ってくれているような気もするのだ。