Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かつしかすなご
葛飾砂子
泉 鏡花
Leggi 葛飾砂子 (かつしかすなご) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.677 caratteri · 37 schermate
」
ややあって、
「あの、いつか通った時、私くらいな年紀の、綺麗な姉さんが歩行いていなすった、あすこなんでしょう、そうでございますか。」
「待たッせよ、お前くらいな年紀で、と、こうと十六七だな。」
「はあ、」
「十六七の阿魔はいくらも居るが、綺麗な姉さんはあんまりねえぜ。」
「いいえ、いますよ、丸顔のね、髪の沢山ある、そして中形の浴衣を着て、赤い襦袢を着ていました、きっとですよ。」
「待ちねえよ、赤い襦袢と、それじゃあ、お勘が家に居る年明だろう、ありゃお前もう三十くらいだ。」
「いいえ、若いんです。」
七兵衛天窓を掻いて、
「困らせるの、年月も分らず、日も分らず、さっぱり見当が着かねえが、」と頗る弱ったらしかったが、はたと膝を打って、
「ああああ居た居た、居たが何、ありゃ売物よ。」と言ったが、菊枝には分らなかった。けれども記憶を確めて安心をしたものと見え、
「そう、」と謂った声がうるんで、少し枕を動かすと、顔を仰向けにして、目を塞いだがまた涙ぐんだ。我に返れば、さまざまのこと、さまざまのことはただうら悲しきのみ、疑も恐もなくって泣くのであった。
髪も揺めき蒲団も震うばかりであるから、仔細は知らず、七兵衛はさこそとばかり、