Classici giapponesi con furigana
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あしぶえ(ひとまく)
葦笛(一幕)
宮本 百合子
Leggi 葦笛(一幕) (あしぶえ(ひとまく)) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9908 caratteri · 20 schermate
二人の精霊はサッと第三の精霊のまわりによる。若人は思い出した様に又笑って着物をひるがえして一足前に進む。二人は一足あとにタジタジとしりぞくと若人は青草の上を白い足で目まぐるしいほどに川の方に走って行く。二人の老人はかおを見合わせてホッと溜息をつきながらだまって涙ぐみながらトボトボとそのあとを追うて行く。
精女は力のぬけた様に草の上に座ってつぼをわきに置きながら。
シリンクス お主さまからしかられよう――私はただあの人が云って呉れと云った事ばかりを云ったのにあの人はあんなに川にとんで行ってしまった、二人の人も行って――私はマアこのひろい中にたった一人になってしまった。
細々と云って涙をふく。川のあべこべの方から林の司のペーンがみどり色のビロードの着物に銀の飾りのついた刀をさして来る。シリンクスの涙をこぼして居る様子を見てサッとかおを赤くする。それから刀の音をおさえてつまさきで歩いて精女のわきによる。やさしげな又おだやかなものしずかな調子で、
ペーン お前は泣いて居るネ、そして又大層美くしい。
精女はおどろいてかおから手をはなし身をしりぞける。
ペーン 何にもそんなにおどろくことはない。