Classici giapponesi con furigana
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あし
葦
山本 周五郎
Leggi 葦 (あし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.406 caratteri · 25 schermate
五
「承認されるだろうか」
「風当りは強いだろう、だがいずれにしても贖い無しというわけにはいかない、問題はそこもとの辛抱いかんにある」
又五郎は少し考えさせてくれと答えた。
五
それから一年のち、又五郎は勘定役所での恪勤を認められて元締方の量目預かりにあげられ、その役を三年勤めた。仕事は年貢や運上収納の監察が主で、事務そのものも微妙だし、納税者との関係もむつかしいことが多かった。ことに大きな地主や富商たちとは伝統的なくされ縁がある、彼はきわめて巧みに、彼らと自分とを不即不離の状態に置いた、関係を断ちもしなかったし、情実にまきこまれもしなかった。それだけのことでさえ、一般の納税者には『公平』という印象を与えたのだろう、彼の評判はよく、収納の成績はあがった。
三十一歳になったとき、又五郎は二百五十石の元高と家格を復活され、勝手方元締りに擢かれて、新たに屋敷をもらった。……これは例のまれな出頭だった。かつての情事のゆえに、零落のゆえに、そしてそこから立ち直ってきた勇気のゆえに、人びとの彼に対する信頼は深かった。彼はそれを知っていた、もはや酒は飲まなかった。おおやけの宴席でも、初めの一杯をあけると盃を伏せた、どんな重役とのつきあいにも茶屋でいりは避けた。