Classici giapponesi con furigana
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うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Leggi 薄紅梅 (うすこうばい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.133 caratteri · 122 schermate
あなたなぞの前では、お話もいかがわしい悪場所の、それも獣の巣のような処へ引掛ったんです。泥々に酔って二階へ押上って、つい蹌踉けなりに梯子段の欄干へつかまると、ぐらぐらします。屋台根こそぎ波を打って、下土間へ真逆に落ちようとしました……と云った楼で。……障子の小間は残らず穴ばかり。――その一つ一つから化ものが覗いて、蛞蝓の舌を出しそうな様子ですが、ふるえるほど寒くはありませんから、まず可いとして、その隅っ子の柱に凭掛って、遣手という三途河の婆さんが、蒼黒い、痩せた脚を突出してましてね。」
……褌というのを……控えたらしい。
「舐めちゃ取り、舐めちゃ取り、蚤だか、虱だか捻っています。――あなたも、こんな、私のようなものの処へおいで下すった因果に、何事も忘れてお聞き下さい。
その蚤だか虱だかを捻る片手間に、部屋から下ったという蕎麦の残り、伸びて、蚯蚓のようにのたくるのを撮んじゃ食い、撮んじゃ食う。そこをまた、牙と舌を剥出して、犬ですね、狆か面の長い洋犬などならまだしも、尻尾を捲上げて、耳の押立った、痩せて赤剥だらけなのが喘ぎながら掻食う、と云っただけでも浅ましさが――ああ、そうだ。