Classici giapponesi con furigana
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かいろこう
薤露行
Leggi 薤露行 (かいろこう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.925 caratteri · 40 schermate
エレーンは父の後ろに小さき身を隠して、このアストラットに、如何なる風の誘いてか、かく凛々しき壮夫を吹き寄せたると、折々は鶴と瘠せたる老人の肩をすかして、恥かしの睫の下よりランスロットを見る。菜の花、豆の花ならば戯るる術もあろう。偃蹇として澗底に嘯く松が枝には舞い寄る路のとてもなければ、白き胡蝶は薄き翼を収めて身動きもせぬ。
「無心ながら宿貸す人に申す」とややありてランスロットがいう。「明日と定まる仕合の催しに、後れて乗り込む我の、何の誰よと人に知らるるは興なし。新しきを嫌わず、古きを辞せず、人の見知らぬ盾あらば貸し玉え」
老人ははたと手を拍つ。「望める盾を貸し申そう。――長男チアーは去ぬる騎士の闘技に足を痛めて今なお蓐を離れず。その時彼が持ちたるは白地に赤く十字架を染めたる盾なり。ただの一度の仕合に傷きて、その創口はまだ癒えざれば、赤き血架は空しく壁に古りたり。これを翳して思う如く人々を驚かし給え」
ランスロットは腕を扼して「それこそは」という。老人はなお言葉を継ぐ。
「次男ラヴェンは健気に見ゆる若者にてあるを、アーサー王の催にかかる晴の仕合に参り合わせずば、騎士の身の口惜しかるべし。