Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate

Aozora Bunko

いやだな、そんな修業に出掛けるのは」

「いっそ廃にするか。うちにいて親父の古洋服でも着て太平楽を並べている方が好いかも知れない。ハハハハ」

「ことに英吉利人は気に喰わない。一から十まで英国が模範であると云わんばかりの顔をして、何でもかでも我流で押し通そうとするんですからね」

「だが英国紳士と云って近頃だいぶ評判がいいじゃないか」

「日英同盟だって、何もあんなに賞めるにも当らない訳だ。弥次馬共が英国へ行った事もない癖に、旗ばかり押し立てて、まるで日本が無くなったようじゃありませんか」

「うん。どこの国でも表が表だけに発達すると、裏も裏相応に発達するだろうからな。――なに国ばかりじゃない個人でもそうだ」

「日本がえらくなって、英国の方で日本の真似でもするようでなくっちゃ駄目だ」

「御前が日本をえらくするさ。ハハハハ」

宗近君は日本をえらくするとも、しないとも云わなかった。ふと手を伸すと更紗の結襟が白襟の真中まで浮き出して結目は横に捩れている。

「どうも、この襟飾は滑っていけない」と手探に位地を正しながら、

「じゃ糸にちょっと話しましょう」と立ちかける。

「まあ御待ち、少し相談がある」