Classici giapponesi con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate
浅井君にして始めてこの談判を、風呂に行く気で、引き受ける事が出来る。小野さんは才人である。よく道具を用いるの法を心得ている。
ただ破談を申し込むのと、破談を申し込みながら、申し込んだ後を奇麗に片づけるのとは別才である。落葉を振うものは必ずしも庭を掃く人とは限らない。浅井君はたとい内裏拝観の際でも落葉を振いおとす事をあえてする無遠慮な男である。と共に、たとい内裏拝観の際でも一塵を掃う事を解せざるほどに無責任の男である。浅井君は浮ぶ術を心得ずして、水に潜る度胸者である。否潜るときに、浮ぶ術が必要であると考えつけぬ豪傑である。ただ引受ける。やって見ようと云う気で、何でも引き受ける。それだけである。善悪、理非、軽重、結果を度外に置いて事物を考え得るならば、浅井君は他意なき善人である。
それほどの事を知らぬ小野さんではない。知って依頼するのはただ破談を申し込めばそれで構わんと見限をつけたからである。先方で苦状を云えば逃げる気である。逃げられなくても、そのうち向うから泣寝入にせねばならぬような準備をととのえてある。小野さんは明日藤尾と大森へ遊びに行く約束がある。