Classici giapponesi con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate
チャーミオンと名づけたるは、女王の頭のあたりに、月黒き夜の露をあつめて、千顆の珠を鋳たる冠の、今落ちんとするを力なく支う。闥を排したる該撒の使はこはいかにと云う。埃及の御代しろし召す人の最後ぞ、かくありてこそと、チャーミオンは言い終って、倒れながらに目を瞑る」
埃及の御代しろし召す人の最後ぞ、かくありてこそと云う最後の一句は、焚き罩むる錬香の尽きなんとして幽かなる尾を虚冥に曳くごとく、全き頁が淡く霞んで見える。
「藤尾」と知らぬ御母さんは呼ぶ。
男はやっと寛容だ姿で、呼ばれた方へ視線を向ける。呼ばれた当人は俯向ている。
「藤尾」と御母さんは呼び直す。
女の眼はようやくに頁を離れた。波を打つ廂髪の、白い額に接く下から、骨張らぬ細い鼻を承けて、紅を寸に織る唇が――唇をそと滑って、頬の末としっくり落ち合うが――※(「月+咢」、第3水準1-90-51)を棄ててなよやかに退いて行く咽喉が――しだいと現実世界に競り出して来る。
「なに?」と藤尾は答えた。昼と夜の間に立つ人の、昼と夜の間の返事である。
「おや気楽な人だ事。そんなに面白い御本なのかい。――あとで御覧なさいな。