Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゃせいのいん 

蛇性の婬 

田中 貢太郎

Leggi 蛇性の婬 (じゃせいのいん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.880 caratteri · 54 schermate

Aozora Bunko

と云って彼の太刀を精しく見て驚いた。それは都の大臣殿から熊野権現に奉ったもので、そのころ盗まれた神宝の一つであった。父親は太郎からそれを聞いて、「他よりあらわれなば、この家をも絶されん、祖の為子孫の為には、不孝の子一人惜からじ、明は訴え出でよ」と云って大宮司の許へ訴えさした。大宮司の許へ来て盗人の詮議をしていた助の君文室広之は、武士十人ばかりをやって豊雄を捕えさした。

豊雄は涙を流して身の明しを立てようとした。助の君はそこで豊雄を道案内にして、武士を真女児の家へやった。大きな家ではあるが、門の柱も朽ち、簷の瓦も砕けて、人の住んでいるような所ではなかった。豊雄は驚いた。武士は付近の者を呼んで、「県の何某が女のここにあるはまことか」と云うと、鍛冶の老人が出て、「この家三とせばかり前までは、村主の何某という人の賑しくて住侍るが、筑紫に商物積みてくだりし、その船行方なくなりて後は、家に残る人も散々になりぬるより、絶えて人の住むことなきを、この男のきのうここに入りて、漸して帰りしを奇しとてこの漆師の老が申されし」と云った。とにかく内を見極めようと云って、門を開けて入って探していると、塵の一寸ばかりも積った室の中に古き帳を立てて花のような女が一人いたが、武士が入って往くと大きな雷が鳴って、それとともに女の姿は見えなく