Classici giapponesi con furigana
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ばんじん
蛮人
山本 周五郎
Leggi 蛮人 (ばんじん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6726 caratteri · 13 schermate
巡査の調べに彼はこう答えたという、
「わたくしは間違いをしました、わたしはあの牝豚の畜生をやっつけるつもりでした」
「なぜ女を殺す気になったのだ」
「あの男には何も恨みはなかったのです、あの阿魔こそ……」
どうして女に危害を加える気になったか、彼はついに云わなかった。――そして間もなく遠くの裁判所へ連れて行かれた。
茂吉は三月ばかり病院に入っていたが、彼のためにショベルで破られた頭は結局もとのようにならず、病院を出てからしばらく工場主の持家でぶらぶらしていたが、やがて妻と一緒にどこかへ行ってしまった。
村の人たちはこの事件の原因を知ろうとしてずいぶん根気よく根掘り葉掘りしたが、工場の者たちはいつも黙って、灰まみれの坊主頭を横に振るばかりだった。そこでいろいろ憶説がうまれた、途方もない情事がこねあげられたり、彼らの奇怪な生活の秘密が拵えられたりして、それが真しやかに伝わった。
彼らはしかしそんな噂にはかかわろうともせず、やはり黙々として灰煙のなかに動き廻っている――乳色の濃い死灰は一日じゅう建物から溢れだし、霧粒のように草や地面を埋めながら、ちりちりと空中に舞っている。