Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くものいと

蜘蛛の糸

芥川龍之介

Leggi 蜘蛛の糸 (くものいと) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川龍之介) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3190 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

二

そこで※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多は早速足を挙げて、踏み殺そうと致しましたが、「いや、いや、これも小さいながら、命のあるものに違いない。その命を無暗にとると云う事は、いくら何でも可哀そうだ。」と、こう急に思い返して、とうとうその蜘蛛を殺さずに助けてやったからでございます。

御釈迦様は地獄の容子を御覧になりながら、この※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多には蜘蛛を助けた事があるのを御思い出しになりました。そうしてそれだけの善い事をした報には、出来るなら、この男を地獄から救い出してやろうと御考えになりました。幸い、側を見ますと、翡翠のような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。御釈迦様はその蜘蛛の糸をそっと御手に御取りになって、玉のような白蓮の間から、遥か下にある地獄の底へ、まっすぐにそれを御下しなさいました。

二

こちらは地獄の底の血の池で、ほかの罪人と一しょに、浮いたり沈んだりしていた陀多でございます。何しろどちらを見ても、まっ暗で、たまにそのくら暗からぼんやり浮き上っているものがあると思いますと、それは恐しい針の山の針が光るのでございますから、その心細さと云ったらございません。