Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうのえ

蝶の絵

久生 十蘭

Leggi 蝶の絵 (ちょうのえ) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.644 caratteri · 49 schermate

Aozora Bunko

と喝破された。大丈夫と自負していたにもかかわらず、そんな大きなところが抜けていたということで、自分の頭にすっかり自信をなくしてしまった。

リーナが日本へやって来たことも災難だったが、津村の猿との邂逅は、予期していなかっただけに、山川を動顛させた。落着いて考えれば、そういう偶然もありうるはずなのに、山川には、それが自分の罪を糾弾しようとする、なにかの意志だとしか思えず、しどろもどろになった。

「最初に心にひらめいたのは、いずれ、この猿が僕を告発することになるのだろうということだった。どうしてそんな考えが浮かんだのかわからない。そういう意味でなら、リーナのほうがもっとあぶないのに、そのほうは、てんで思ってもみなかった。後になって、いくらか落着いたが、そのときに受けた影響から、とうとう最後まで逃れることができなかった」

津村の父から猿をひきとって、寝室に閉めこんだのは思いつきだったが、それ以来、猿のおしゃべりに悩まされるようになった。山川以外の人間には、ありふれた猿の科としか見えないことも、山川には、はっきりと意味を伝える言葉になって聞え、酩酊して朦朧となりかけると、津村の声で、「おい、注げ注げ」