Classici giapponesi con furigana
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ちのもじ
血の文字
黒岩 涙香
Leggi 血の文字 (ちのもじ) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.021 caratteri · 87 schermate
血に染めて、宛も老人自らが書きし如く床に血の文字を書附て立去りしとなり、是だけ語りて生田は最誇顔に「仲々能く計だと思いましたが老人を殺せば倉子の亭主は疑いを受けて亡き者に成り其上老人の財産は倉子に転り込で倉子は私しの妻に成ると云う趣向ですから石一個で鳥二羽を殺す様な者でした、夫が全く外れて仕舞い此通り成たとは悪い事は出来ぬ者です」目科は是だけ聞き「成るほど趣向は旨いけれど仕舞際に成て其方の心が暗み大失策を遣したから仕方が無い、其方は自分の右の手で直に老人の手を取たから老人の左の手であの文字を書せた事に成て居る」此評を聞き生田は驚きて飛上り「何と仰有る、だッて夫が為に私しへ疑いの掛ッた訳では有ますまい目「夫が為に掛ッたのさ、左の手だから老人が自分で書たので無いのは明白で、既に曲者が書たとすれば藻西太郎が自分で自分の名を書附ける筈は無いから」生田は宛も伯楽の見落れたる千里の馬の如く呆れて其顔を長くしつ「是は驚た、あゝ美術心が有ても駄目だ、余り旨く遣過ても無益の事だ、貴方は猶だあの老人が左得手で、筆を持つまで左の手だと云う