Classici giapponesi con furigana
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ちまんだらしちょうぶし
血曼陀羅紙帳武士
国枝 史郎
Leggi 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.970 caratteri · 176 schermate
逃げた乾児どもは、頼母のいる紙帳の裏側まで来、そこに集まっていた七人の仲間とぶつかった。頼母に向かっていたその七人の乾児どもは、逃げて来た十数人の仲間の渦中に捲き込まれ、これも狼狽し後から左門が追って来るとも知らず、これは左手の方へ逃げだしたが、血刀を振り冠った左門の姿を見ると、仰天し、悲鳴を上げ、四方へ散り、紙帳から離れた。その乾児どもを追って、左の方へ走り出した頼母は、パッタリ左門と顔を合わせた。
「左門氏、ご助力、忝けのうござる!」
「黙らっしゃい!」
と左門は喝した。
「貴殿と拙者とは讐敵同士! 恩には着せぬ、恩にも着たもうな!」
「…………」
もう二人は別れていた。
左門に追われて逃げた十数人の五郎蔵の乾児たちは、紙帳の角から少し離れた辺りで一団となり、左門を迎え撃つ姿勢をととのえた。しかし左門は物の数ともせず、駆け寄ると、以前と同じく、左端にいる一人を斬り斃し、返す刀で、もう一人の乾児を斬り伏せ、これに恐怖した乾児どもが、ふたたび逃げ出したのを、紙帳に接近した位置を保ちながら追ったが、ふと、紙帳越しに、頼母の方を見た。頼母は乾児どもに包囲されてい、一人の乾児が背後から竹槍で、今や頼母の背を突こうとしていた。