Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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けつえきがたさつじんじけん

血液型殺人事件

甲賀 三郎

Leggi 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.256 caratteri · 71 schermate

Aozora Bunko

博士は前夜、M高校出身の医科学生の会合に出席して、非常に酩酊して、学生の一人に送られて、十時半頃家に帰って寝についたのだが、一旦寝台に横ってから、一度起上って扉に内側から鍵をかけた形跡が歴然としていたので、その際誤ってガス管を足に引かけ、抜け去ったのを知らないで、寝た為にこの惨事を起したものと見られている。

然し、一方では、博士が最近に脅迫状らしきものを受取り、不安を感じていたらしく、護身用の自動拳銃を携帯していた事実があり、且つ、泥酔していながらも、扉に鍵をかける事を忘れなかった点、及び扉に鍵をかける気力のあるものが、ストーブを蹴飛して、ガスの放出するのに気づかないのは可笑しいという説も生じ、当局では一層精査を遂げる由である。

屍体は現場に於ける警察医の検視で、ガス中毒なることは明かであるが、前述の理由によって、大学に送って解剖に付することになった。法医学の権威笠神博士が執刀される筈だったが、都合で宮内助教授がそれに当ることになった。

新聞で見ると、当局も毛沼博士の死因については一抹の疑惑を持っているらしいのだ。毛沼博士の死は、警察医の推定では死後七八時間とあるが、之は午前八時頃の診断だから、やはり博士の死は、前夜の十二時前後となり、私が帰ってから二時間以内の出来事である事は確からしい。