Classici giapponesi con furigana
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けつえきがたさつじんじけん
血液型殺人事件
甲賀 三郎
Leggi 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.256 caratteri · 71 schermate
「いいえ、そんな事は問題じゃありません。先生、毛沼博士は十二時前後に死なれたのじゃないかと思うんですが、どうでしょうか」
「宮内君の鑑定では十一時乃至一時という事です」
「十一時? そうすると、私が出てから三十分足らずの間ですね」
「死亡時間の推定は正確に一点を指すことは出来ませんから、通常相当の間隔をとるものです。一時の方に近いのでしょうね」
「仮りに一時としても、私が先生を最後に見てから、二時間半ですけれども、その間放出したガス量で中毒死が起りましょうか」
「起りましょうね」
といって、鳥渡言葉を切って考えて、
「少くとも仮死の状態にはなりましょう」
「そうすると、真の死はそれ以後に起る訳ですね」
「そういう事になりましょうね」
「すると、死亡時刻は――」
といいかけるのを、先生は軽く遮って、
「それはむずかしい問題です。殊にガス中毒の場合は一層むずかしいでしょう」
「そうなんですか」
私は少し変だと思ったが、法医学の権威がいわれるのだから、承服せざるを得なかった。
「それはそうとして」
先生は意味ありげな眼で、じっと私を眺めながら、
「少し話したい事があるんですが、今日でも宅へ来て呉れませんか」