Classici giapponesi con furigana
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こうじん
行人
Leggi 行人 (こうじん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.801 caratteri · 452 schermate
自分は兄の解釈にひどく感服してしまった。「それは面白い」と思わず手を拍った。すると兄は案外不機嫌な顔をした。
「面白いとか面白くないとか云う浮いた話じゃない。二郎、実際今の解釈が正確だと思うか」と問いつめるように聞いた。
「そうですね」
自分は何となく躊躇しなければならなかった。
「噫々女も気狂にして見なくっちゃ、本体はとうてい解らないのかな」
兄はこう云って苦しい溜息を洩らした。
十三
宿の下にはかなり大きな掘割があった。それがどうして海へつづいているかちょっと解らなかったが、夕方には漁船が一二艘どこからか漕ぎ寄せて来て、緩やかに楼の前を通り過ぎた。
自分達はその掘割に沿うて一二丁右の方へ歩いた後、また左へ切れて田圃路を横切り始めた。向うを見ると、田の果がだらだら坂の上りになって、それを上り尽した土手の縁には、松が左右に長く続いていた。自分達の耳には大きな波の石に砕ける音がどどんどどんと聞えた。三階から見るとその砕けた波が忽然白い煙となって空に打上げられる様が、明かに見えた。
自分達はついにその土手の上へ出た。波は土手のもう一つ先にある厚く築き上げられた石垣に当って、みごとに粉微塵となった末、煮え返るような色を起して空を吹くのが常であったが、たまには崩れたなり石垣の上を流れ越えて、ざっと内側