Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こううんりゅうすい

行雲流水

坂口 安吾

Leggi 行雲流水 (こううんりゅうすい) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.645 caratteri · 22 schermate

Aozora Bunko

本堂にひきとって飾っておくぶんには、ほッたらかしておいても、誰にも分らない。

そのうちに、ソノ子が行雲流水から戻ってきたから、本堂へよんだ。

「実はな。お前の留守中に吾吉がクビをくくって死んだよ」

「そうですってね。死神に憑かれたんでしょう。そんな男、たくさん、いてよ」

「漬物屋のオカミサンが怒鳴りこみやしなかったかい」

「まだ来ませんけど、今さら、仕様がないじゃありませんか」

「それもそうだが、吾吉はお前に使った三十万円が心残りだそうでな。骨壺が深夜になるとガタガタ騒ぐ。おかしいというので、あけて調べてみると、前歯に三十という字が浮きでゝいるのだよ。三十万円で浮かばれないというワケだ。それ、そこにあるのが吾吉の骨だから、拝んでやりなさい。回向になるよ」

「私はイヤです。拝むなんて」

ソノ子は怒った。

「おとなしく死んだんなら拝んでもやりますけど、私に恨みを残して死んだなんて、ケチな根性たらありゃしないわ。それなら、私も憎みかえしてやります。私はお父さんにお尻をぶたれた時から、世の中を敵だと思っていますから、吾吉の幽霊なんか、なんでもないわ」

「気の強い娘だよ。