Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こううんりゅうすい

行雲流水

坂口 安吾

Leggi 行雲流水 (こううんりゅうすい) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.645 caratteri · 22 schermate

Aozora Bunko

クビだけ十間ほどコロコロころがったらしく、サラシ首のように、枕木の上にチャンと立っているのである。大きな目の玉をむいている。おまけに、自分をひいた汽車を見送ったように、行く先の方をマッスグ睨んでいるのであった。ちッとも取り乱したところがない。

「行儀がいゝねえ。このマグロは、自分をひいてくれた汽車に、御苦労様てんで、挨拶しようてえ心意気なんだな。ユイショある血筋の若ザムライかも知れないよ」

「ハテナ」

和尚はクビを見つめた。

「アッ。あの男だ」

押入れの中に隠れていた男なのである。さては、とうとう、やりやがったか。死ぬ奴は吾吉一人じゃないわよ、と言いやがったが、お尻の復讐の二人目が成就したのである。

「オーイ。こんなところに、女のマゲがスッ飛んできていやがるよ。このマゲは桃割れだ。頭のツケ根からスッポリ抜けてきたんだね」

一人が離れたところで、こう叫ぶ声がきこえた。

「そういえば、ここんところへ女の下駄がスッ飛ばされているぜ。じゃア、女もひかれているのかな」

どうやら明るくなり、かなり人々が群れていた。そのとき、下駄を見つけた男がトンキョウな叫びをあげたのである。