Classici giapponesi con furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Leggi 親鳥子鳥 (おやどりことり) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.828 caratteri · 181 schermate
それも道理、
「新郎芳夫君は東京市市会議員畑孫一郎氏の長男、慶応大学卒業の秀才にして同大学少壮教授、新婦絹子さんは静岡県浜松在の素封家大内長平氏の長女、浜松高等女学校卒業の才媛にして現代的美貌の持主なり」
とある。
「ハッハハハハ。これは僕が拵えたんですよ」
「でも悉皆新聞紙で活字じゃないか?」
「新聞の活字を彼方此方から切り集めて貼ったんですよ。成功しましたね。未だ電気が来なくて薄暗いから」
と僕はお得意だった。明るい時では細工が分ると思って、時機を見計らっていたのである。
「成程、貼ってある。御念の入った悪戯をするんだね」
「半日かかりましたよ」
「こんなことに時間を潰していると入学試験に落第するぜ」
と芳夫さんは窘めたものの、
「この二つは参考の為めに貰って置く」
と言って没収してしまった。
「芳夫さん、この間絹子さんがあなたのことを訊きましたよ」
と僕は電燈を点してから又話かけた。
「何て?」
「種々」
「種々って、何んなこと?」
「何故然う頻繁に職業を変えるんですかって」
「ふうむ。君は何と言ったい?」
「その方は名人ですって」
「ひどいね。それから?」
「それから芳夫さんは今までに何か評判の悪いことはありませんでしたかって」